何がなんでも勝つ

昨日は試合がありませんでした。
思うに、来季に向けて我らがタイガースに必要なものは「何がなんでも勝つ」という強い意志ではないでしょうか。


それはそうと、昨日は休みだったんですよ。用事を済ませてウチに帰ると上の娘がいました。 ごそごそとプレステ2をいじっていました。なんとかっていう怖いアドベンチャーゲームがやりたくてちょっと前に中古で買っていたのです。

僕は基本ゲームをしません。
なのにあろうことか、娘はゲーム屋で買い叩いてきたソフトの中から「対戦だー」と、バーチャファイターを取り出し起動させ始めたのです。

バーチャファイター、格ゲーの名作です。やったことないけど。こうなった限りは負けるわけにはいきません。何があっても親父は、娘に負けるわけにはいかないのです。メラメラと勝負師の火が僕のハートに燃え上がります。

僕のキャラは酔拳のジジイです。娘はおだんごのおネエちゃん。決戦の幕が上がります!


ぼろ負けでした。

しゃがんでひたすらキックを繰り出しましたが、なんか回転してかかと落とし的なものを決められ瞬殺です。

これはいけません。ジジイ弱い。ジジイヤメです。今度は桃白白のおっさんにしました。
しかも、取説を読んでコマンドを覚えます。コマンドというのは技です。必殺技。いくつかのボタンを任意の順で素早く押す事で必殺技が出るのです。笑いがこみ上げてきます。これで勝てる。勝てる、勝てるぞっ。ムスカ状態です。


試合が始まります。
桃白白は強い、グイグイ押します。しかし、なんかまた回転するなんらかの技を食らってダウン。コマンドです。ここでコマンド。



忘れました…。

人はそんなにすぐにコマンドを覚えられないのだと、この時始めて知りましたが後悔する間も無く「ケーイオー」でした。


確認です、KKK斜め下P 。よし。
しかし、娘も取説を熱く見ています。やばい。ヤツは本気です。こうなったら意地でも必殺技で勝ってやります。忘れないように呟いておこう、などと考えてふと娘に目をやると
「ピーピー下ケー、ケー斜め下斜め下…」


すでに呟いていました。

試合開始です
「ピーピーピーピー下下っ!」
「くっ、ケーケーケーよこっ!」
「ピーピーピーピーっ!」
「ケーケーケーっ!」
壮絶です。お互いコマンドを叫びながらの闘いです。しかもボタンはその通り押せてないので技はでません!

しかしなんか知らんけど僕が有利です!あと一歩。
「ええい、なんか出ろっ!なんか出ろっ!」
娘が叫びます。当てもんです。既に格ゲーの域を超えてます、っていうか達してませ。お互いとっくにコマンドなんか忘れましたがとにかく叫びます。

と、突然画面が消えました。

「ピーピーピーピーうるさいわっ!」

嫁が消しちゃいました。
嫁には家族は誰も敵いません。
ケーイオー…


ま、このように、勝負に勝つ、という強い意志がですね、んー、なんというか、えー、タイガースにもですねぇ…

ま、皆さんもコマンドだけはしっかり覚えましょう!